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手術に危険性はありませんか?

ここでは一般論として、手術の際に実施する全身麻酔のリスクについて触れたいと思います。

全身麻酔を行うにあたって、麻酔による死亡事故のリスクはゼロではありません。2008年に発表された海外の調査では、犬での麻酔事故の発生率は全体で0.17%、猫で0.24%と報告されています(ただしこの数値には全身状態の悪い動物も含まれています)(Brodbelt,2008)。麻酔事故をできる限り防ぐためには術前の検査が重要です。特に高齢動物では一見元気に見えても病気が隠れていることが珍しくないため、より詳しく検査をお勧めする場合があります。手術中には動物の状態をモニタリングしながら麻酔深度を調節しています。また、麻酔の影響で手術の後に体調を崩す場合もあるため、当院では日帰りの手術であっても夕方まで(おおよそ術後3時間程度)は、病院で様子を見てから退院いただくようにしています。